この記事では、
- チョコレートの原料であるカカオマスと、カカオマスから作られるカカオバター
- カカオマスの含有量などの違いによるチョコレートの種類
- 健康に良いと言われている高カカオチョコレートの効果的な摂り方と注意点
について解説します。
カカオマスとカカオバター
カカオマスの約50%は、カカオバター(ココアバターとも呼ばれています)という脂肪分でできています。
一般的なチョコレートは、カカオマスにさらにカカオバターを加え、砂糖・乳製品なども加えて作られています。
カカオマス
カカオマスは、発酵・乾燥させたカカオ豆の胚乳部分(カカオニブ)をすりつぶしたものです。
カカオマスはカカオ100%のビターチョコレートとも言われ、糖質量は0で苦味が強いのが特徴です。
カカオマスの使い方
カカオマスそのものは通販などで購入することができます。
100%のビターチョコレートなので、そのまま食べることもできますが苦味が強いです。
一般的には、他のチョコレート(ビター・ミルク・ホワイトチョコレートなど)と混ぜる・ナッツやアイスなどと一緒に食べるなどの用途で使われています。
糖質・脂肪・カロリー
カカオマスに含まれる糖質量は0なので、カカオマスを食べることは糖質制限になります。
しかし、カカオマスには約50%のカカオバターという脂肪分が含まれているため、カロリー制限にはなりません。
栄養
カカオマスには、ポリフェノールやミネラルなどの栄養が豊富に含まれています。
そのため、カカオマスの割合が高いチョコレートほど、よりカカオの健康効果が期待できます。
カカオの健康効果については、以下の記事で紹介しています。
カカオバター
「カカオバター」は、「ココアバター」とも呼ばれるカカオマスの脂肪分です。カカオマスに圧力を加えて搾ること(圧搾)で作られます。
カカオバターの特徴は以下の通りです。
- カカオの風味がなく、無味無臭に近い
- 見た目は白色
- 融点は体温に近い
チョコレートが滑らかな舌触りや口溶けなのは、カカオバターによるものだと言われています。
チョコレートの種類
カカオマスの含有量の違いによって、一般的にチョコレートは
- ビターチョコレート(カカオマスの含有量:約40%以上)
- ミルクチョコレート(カカオマスの含有量:約20~40%)
- ホワイトチョコレート(カカオマスの含有量:0%)
の3種類に分けられます。
ビターチョコレート
「ビターチョコレート」は、「ダークチョコレート」・「ブラックチョコレート」・「スイートチョコレート」などとも呼ばれています。苦味が強いカカオマスの含有量が多いため、基本的に、苦いチョコレートです。
カカオマスの割合が特に高い、カカオ70%以上のチョコレートは、「高カカオチョコレート」や「ハイカカオチョコレート」などとも呼ばれています。栄養豊富なカカオマスの含有量が特に多いため、健康や美容などの面で注目されています。
ミルクチョコレート
ミルクチョコレートは、カカオマス・カカオバター・砂糖・乳製品などで作られています。スーパーなどでよく見かける、一般的な、茶色の甘いチョコレートです。
ホワイトチョコレート
ホワイトチョコレートは、カカオバター、砂糖、乳製品などで作られています。白くて甘いのが特徴のチョコレートです。
カカオの成分としては、白色のカカオバターのみを使用しており、茶色のカカオマスが含まれていません。そのため、ホワイトチョコレートは白色なのです。
カカオマスが含まれていないため、カカオの栄養成分であるカカオポリフェノールなどもほとんど含まれていません。
栄養・苦味・糖質
一般的にチョコレートは、カカオマスにカカオバター・砂糖・乳製品などを加えて作られます。そしてカカオマスは、ポリフェノールなどの栄養が豊富・苦味が強い・糖質0という特徴があります。
つまり、基本的にはカカオマスの含有量が多いチョコレートほど、栄養価が高く・苦味が強く・糖質が少なくなります。
カカオマスの含有量が多い順番は、
① ビターチョコレート > ② ミルクチョコレート > ③ ホワイトチョコレート
ですので、栄養価の高さ・苦味の強さ・糖質の少なさもこの順番になると考えられます。ただ、糖質については、ミルクチョコレートとホワイトチョコレートでは同じくらい含まれているそうです。
ミルクチョコレートとホワイトチョコレートはどちらも甘く、糖質が多く含まれているため、食べ過ぎると肥満・糖尿病・虫歯などの原因となってしまいます。さらに、含まれているポリフェノールなどの量も少ないため、健康上のメリットはほとんどないと考えられています。
健康に良いチョコレートの効果的な摂り方と注意点
健康に良いチョコレートの効果的な摂り方
カカオ70%以上のダークチョコレート(高カカオチョコレート)は健康に良いと言われています。
高カカオチョコレートの効果的な摂り方は、以下の通りです
- 1日合計25gを
- 数回に分けて
- 夕食前までに摂取する
高カカオチョコレートに含まれているポリフェノールの効果は長時間持続しないので、一度に25gを摂るのではなく、数回に分けて食べると良いと言われています。
注意点
健康に良いと言われている高カカオチョコレートを摂取する際の注意点としては、主に以下の3つが挙げられます。
- 苦い
- 食べ過ぎない
- 含まれている成分に注意
苦い
カカオ70%以上の高カカオチョコレートは、人によってはとても苦く感じます。健康のためと無理して食べ続けると、精神的に不健康になる可能性があります。
食べ過ぎない
基本的に、チョコレートは脂質が多くて高カロリーです。
そのため、高カカオチョコレートであっても食べ過ぎれば肥満などの原因となります。
健康に良いからと言って、食べ過ぎないように注意しましょう。
含まれている成分に注意
高カカオチョコレートのようなカカオマスの含有量が多いチョコレートほど、ポリフェノールやミネラルなどの栄養価が高くなりますが、カフェインやニッケルなどの成分も多く含まれることになります。
健康な大人が高カカオチョコレートを毎日25g摂取しても、健康を害する可能性は低いと考えられます。しかし、体質や食品の組み合わせ、服用している薬などによっては、体に悪い影響を与える可能性があります。
アレルギー物質などの自分にとって大きく影響を与える成分が含まれていないか、現在の体の状態や持病などに影響はないかなどについてもきちんと調べて、健康を損なわないように注意しましょう。
健康面から見たカカオのデメリットについては、以下の記事で解説しています。
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