「郵便書簡(ゆうびんしょかん)」は、日本郵便の組み立て式の専用封筒で、「ミニレター」とも呼ばれています。
郵便書簡は、日本全国一律1通63円と最も安い送料であるというメリットがありますが、紙片状の薄い物しか送れないというデメリットもあります。
今回は、郵便書簡(ミニレター)の特徴について解説します。
※最新の情報や郵便書簡の詳細などについては、「日本郵便株式会社」の公式ホームページなどをご確認ください。
「郵便書簡(ミニレター)」の特徴
郵便書簡(ミニレター)の主な特徴は、以下のとおりです。
- 料金が63円と最も安い
- 安く送るためには条件がある
- 組み立てが必要
料金が63円と最も安い
郵便書簡(ミニレター)はハガキ(通常はがき)と同じく1枚63円ですが、封筒状の郵便物としては、最も安いという特徴があります。
郵便書簡は、切手と封筒と便箋(びんせん)が一体化した商品で、郵便局にて1枚63円(消費税は非課税)で購入できます。
つまり、63円の料金を支払うだけで切手も封筒も便箋もセットでついてくる郵便書簡は、切手代(送料)だけでも84円は必要な定形郵便物と比較して
21円の送料+封筒代+便箋代
が安くなります。
なお正確には、郵便書簡には切手は貼られておらず、ハガキと同じように「料額印面」(切手のようなもの)が印刷されています。
郵便書簡の表(おもて)面の一部と裏面には罫線が入っているので便箋のように使えます。そして、この便箋部分にはハガキの3倍ものメッセージが書けるそうです。
郵便書簡を封筒の形に折り畳むと、便箋部分が封筒の内側にくるので、封緘してしまえば便箋部分に記入したメッセージは他人に覗き見されないような仕組みになっています。
安く送るためには条件がある
郵便書簡(ミニレター)を1通63円という安い送料で送るためには、以下の条件を全て満たす必要があります。
- 紙片状の薄い物のみを同封している
- 封緘後の重量が25g以内である
- 専用の封筒を使っていて、封緘後の厚さが1cm以内である
紙片状の薄い物のみを同封している
郵便書簡に同封できるのは、紙片状の薄い物だけです。
例えば、写真やメモなどは同封できますが、ペン・鍵・化粧品などは同封できません。
また、郵便書簡はミニレターとも呼ばれているとおり、『長さ:約16.4cm × 幅:約9.2cm、厚さ制限:1cm以内』というミニサイズの専用封筒です。
そのため同封する物のサイズによっては、何回も折らなければ郵便書簡に収まらない、という可能性もあります。
封緘後の重量が25g以内である
郵便書簡を1通63円で安く送るためには、封緘後の重量が25g以内である必要があります。
封緘後の重量が25gを超えてしまうと、郵便書簡でも「定形外郵便物」という扱いになり、定形外郵便物の送料(50g以内なら1通120円)がかかるようになります。
ちなみに、定形郵便で送る場合は、重量が25g以内であれば1通84円、50g以内であれば1通94円になります。「重量が25gを超えた郵便書簡」の方が、定形郵便よりも送料が高くなってしまいます。
特に注意が必要なのは、郵便書簡という専用封筒の重量も含めて計算しなくてはいけないという点です。
郵便書簡自体の重量は約4~9gと言われていますので、同封する物は約16~21g以内にする必要があり、テープなどで厳重に封をする場合はテープなどの重さも加わるのでさらに軽い物しか同封できなくなる可能性があります。
専用の封筒を使っていて、封緘後の厚さが1cm以内である
郵便書簡と定形郵便物のサイズ(長さ・幅・厚さ)を比較すると、下表のようになります。
郵便物の種類 | 郵便書簡 | 定形郵便物 |
長さ | 約16.4cm | 14~23.5cm |
幅 | 約9.2cm | 9~12cm |
厚さ | 1cm以内 | 1cm以内 |
郵便書簡を63円で安く送るためには、郵便局などで購入した「郵便書簡(ミニレター)」という専用の封筒を使い、かつ封緘後の厚さを1cm以内にする必要があります。
仮に郵便書簡と同じサイズの封筒を自分で用意しても、定形郵便物という扱いとなりますので、63円で送ることはできません。
また、料額印面(切手のようなもの)の切り取り使用はできませんので、書き損じのないように気を付けましょう。
組み立てが必要
郵便書簡(ミニレター)は、便箋兼用の組み立て式の専用封筒です。
郵便書簡を送るためには、封筒部分には宛名と差出人の住所・氏名を、便箋部分にはメッセージなどを書いて、封筒の形に折って組み立てる必要があります。
普通の封筒を使う場合と比較して、郵便書簡は組み立てに少しの手間と時間がかかってしまうというデメリットがあります。
まとめ
郵便書簡(ミニレター)は組み立てが少し面倒ですが、条件を満たせば、最安の63円でハガキよりも長いメッセージや紙片状の薄い物を送ることができます。
しかし条件を満たさない場合は、逆に料金が高くなって損をする可能性がありますので注意が必要です。
以下の条件全てに当てはまる場合は、郵便書簡の購入・発送を検討するとよいと思います。
- 同封したい物は、紙片状の薄い物
- 同封したい物は、約16.4cm×約9.2cmのサイズの封筒に収まる物や、このサイズの封筒に収まるように折ってよい物
- 同封したい物の重量は、約16~21g以内
- 封緘後の総重量は、25g以内
- 封緘後の厚さは、1cm以内
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